Jプロツアー第11戦
広島森林公園ロードレース Day-2
日付 2020年9月27日(日)
開催地・コース 広島県三原市 広島県中央森林公園サイクリングコース(1周:12.3km 右回り)
距離:73.8km(JPT)、61.5km(F)、61.5km(E1)、86.1km(E2・E3)、86.1km(Y)
■Jプロツアー(JPT)
西村大輝が集団スプリントを制してJプロツアー初優勝
広島森林公園ロードレースDay-2は、Day-1の半分の距離となる6周73.8kmのレース。距離が短く、最高気温が25℃に届かない涼しめの気候と相まってハイスピードのレースが展開された。
スタート直後からアタック合戦が続く中、2周目に入ると椿大志(KINAN Cycling Team)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)の2名が飛び出し、後続に1分差をつけて先行する。メイン集団はマトリックスパワータグ、TeamUKYO、那須ブラーゼン、TEAM BRIDGESTONE Cyclingがコントロール。3周目に入ると差が30秒まで縮まり、4周目に先行する2人を吸収する。
その後はマトリックスパワータグが集団先頭を固め、5周目に入ると前日同様にフランシスコ・マンセボによる強烈なペースアップで集団を縦長に伸ばしていく。コース終盤の登り区間に入ると、KINAN Cycling Teamが波状攻撃を開始し、トマ・ルバ、山本元喜らが次々と飛び出す。しかしその都度マンセボがチェックして鎮圧。最終周回残り3km付近からの展望台への登りでルバが再度アタックするが、マンセボだけでなく、勝利を狙う各チームが追走して決定打とさせない。勝負は集団でのスプリント 勝負に持ち込まれた。
残り200m、ホームストレートになだれ込んできた集団の右側から、西村大輝(宇都宮ブリッツェン)のスプリントが伸びる。中央からは孫崎大樹のリードアウトから今村駿介(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が加速、その左からはレオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)がスプリントするが先頭には届かず、西村が先着。欧州レース経験もある西村がJプロツアー初優勝を挙げ、宇都宮ブリッツェンに今季5勝目をもたらした。先頭集団の平均速度は42km/hオーバー。広島県中央森林公園でのレースとしては異例の高速レースとなった。
個人総合順位は、このレースで3位に入ったキンテロが増田成幸(宇都宮ブリッツェン)をわずかに上回って首位となり、プロリーダージャージを獲得した。
結果 JPT 73.8km
1位 西村大輝(宇都宮ブリッツェン) 1時間44分24秒
2位 今村駿介(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +0秒
3位 レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ ) +0秒
4位 孫崎大樹(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +1秒
5位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) +2秒
6位 横山航太(シマノレーシング) +3秒
敢闘賞 椿大志(KINAN Cycling Team)
中間スプリントポイント
2周回完了時 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)
Jプロツアーリーダー レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)
■Jフェミニンツアー(JFT)
5周61.5kmで行われた女子のJフェミニンツアーのレースは、1周目からDay-1優勝の樫木祥子(株式会社オーエンス)と渡部春雅(駒沢大学高等学校)の2人が先行。その後フェミニンリーダー ジャージを着る唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)、大堀博美(MOPS)、垣田真穂、大藏こころ(以上松山城南高等学校自転車競技部)らが追いつき、6名の先頭集団を形成する。
レース後半に入り、渡部が遅れて5人となった先頭集団では樫木が登り区間ごとにアタックしていく。しかし唐見、垣田、大堀が追従し、決定的な動きとならないまま最後のホームストレートへ。先頭で姿を現したのは垣田。唐見がぴたりと後ろにつけるがまくりに行けず、唐見を従えたままま垣田が先着。高校1年生がJフェミニンツアー初優勝を挙げた。
結果 JFT 61.5km
1位 垣田真穂(松山城南高等学校自転車競技部) 1時間44分22秒
2位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) +0秒
3位 大堀博美(MOPS) +6秒
Jフェミニンツアーリーダー 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
■Jエリートツアー(JET)
5周61.5kmで行われたJエリートツアーE1クラスタのレースは、序盤からアタックと吸収が繰り返される出入りの激しい展開。エリートリーダー ジャージを着る東優仁(VC福岡(エリート))自ら逃げ集団を追う場面も見られた。
レース終盤に先頭集団に残ったのは14名。その中から、最終周回に東を含む6名が抜け出してスプリント 勝負となり、小村悠樹(Kochel V.C. Sputnik)が優勝した。
結果 E1クラスタ 61.5km
1位 小村悠樹(Kochel V.C. Sputnik) 1時間32分57秒
2位 東 優仁(VC福岡(エリート)) +2秒
3位 天野壮悠(VC VELOCE) +3秒
4位 本多晴飛(ALL OUT reric) +3秒
5位 池田渓人(VC福岡(エリート)) +3秒
6位 大町健斗(Team Eurasia-iRC TIRE) +4秒
Jエリートツアーリーダー 東 優仁(VC福岡(エリート))
◼Jユースツアー
高校生が中心となるJユースツアーのレースは7周86.1km。松山城南高等学校自転車競技部が中心となってレースが動き、終盤までに14名ほどまで絞られる。その中から、森本凛太郎、石原悠太(以上松山城南高等学校自転車競技部)、留目夕陽(東京都立八王子桑志高等学校自転車競技部)の3名が抜け出して先行。最後は3名でのスプリント 勝負となり、森本が優勝した。
結果 Yクラスタ 86.1km
1位 森本凛太郎(松山城南高等学校自転車競技部) 2時間11分49秒
2位 留目夕陽(東京都立八王子桑志高等学校自転車競技部) +2秒
3位 石原悠太(松山城南高等学校自転車競技部 ) +7秒
Jユースツアーリーダー 神村泰輝(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
文/写真 JBCF 一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟