第2回 JBCF かすみがうらロードレース
日 付 2022年10月23日
開催地 茨城県かすみがうら市
コース 坂・田伏・特設コース(1周4.8km)
距 離 120km(JPT)、48km(F)、72km(E1)、48km(E2/E3)、48km(Y1)
■Jプロツアー(JPT)
Jプロツアー第17戦は、2022年シーズン最後のロードレースとなる「かすみがうらロードレース」。霞ヶ浦湖畔の公道に設定された周回コースは、前日に行われたタイムトライアルのコースにアップダウン区間を追加した1周4.8km。高低差は30mほどだが、2車線の県道から1車線の農道へと一気に狭まる道幅や、減速を強いられる直角コーナーの連続により集団が長く引き伸ばされるため、数字以上にハードなコースだ。
Jプロツアーのレースは25周120km。スタート直後からのアタック合戦から7名の集団が先行。これを追って14名の追走集団が形成され、5周目に先行する7名と合流する。後続集団との差は一気に50秒まで開くものの、その後30秒前後まで縮まる。その一方で後方集団では分断が相次ぎ、9周目を終えた時点で半数近くがレースから除外され、サバイバルレースの様相を呈しはじめる。
10周目、後方集団からの合流により30名ほどまで増えた先頭集団では、後半にかけて新たな動きが始まる。13周目、昨年大会優勝の入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)が単独先行。15周目には、小森亮平(マトリックスパワータグ)と岩田聖矢(弱虫ペダルサイクリングチーム)の2名が先行。しかし、いずれも集団コントロールに入った愛三工業レーシングチームにより吸収されていく。
残り5周には、フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)、残り3周からはホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)と寺田吉騎(LEOMO Bellmare Racing Team)が先行するも決定打とならなず、20名ほどまで絞られた集団で最終周回へ入る。
牽制とアタックを繰り返しながら残り1kmを過ぎ、ホームストレートに先頭で現れたのはホセ・ビセンテ・トリビオ。昨年3月の広島さくらロードレース以来、約1年半ぶりのJプロツアー優勝を決めた。
結果 JPT 120km
1位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) 2時間46分5秒
2位 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +0秒
3位 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム) +1秒
4位 フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ) +2秒
5位 中井唯晶(シマノレーシング) +3秒
6位 入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム) +3秒
Jプロツアーリーダー 小林 海(マトリックスパワータグ)
U23リーダー 山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)
■Jフェミニンツアー(JFT)
2022年シーズン最終戦となった女子のJフェミニンツアーは、全日本選手権と日程が重なったため8名の出走となった。10周48kmのレースは、7周目完了時に設定された中間スプリント賞を取るために飛び出した中原恭恵(AVENTURA VICTORIA RACING)の動きをきっかけに6名に絞られる。
最後は福山舞(湾岸サイクリング・ユナイテッド)が岡本彩那(ブラウ・ブリッツェン)と廣瀬博子(サイタマサイクルプロジェクト)を振り切って先着し、優勝を決めた。
Jフェミニンツアーは植竹海貴(Y’s Road)が2年連続の総合優勝。今大会は出走しなかったものの、シーズン序盤から築いたリードで逃げ切った。
結果 JFT 48km
1位 福山 舞(湾岸サイクリング・ユナイテッド) 1時間24分45秒
2位 岡本彩那(ブラウ・ブリッツェン) +1秒
3位 廣瀬博子(サイタマサイクルプロジェクト) +2秒
2022年シーズン<個人総合優勝>
Jフェミニンリーダー 植竹海貴(Y’s Road)
■Jエリートツアー(JET)
2022年シーズン最終戦となったJエリートツアー。15周72kmで行われたE1クラスタのレースは、アタックと吸収を繰り返しながら人数が絞られていく展開の中、残り4周となる12周目に高岡亮寛(Roppongi Express)島野翔汰(YURIFitCyclingTEAM)川勝敦嗣(MiNERVA-asahi)の3名が抜け出して後続との差を広げる。
残り2周、川勝がアタックするも高岡と島野を振り切れず、勝負は3名でのスプリントへ。最後は高岡が余裕のガッツポーズを見せて優勝した。
Jエリートツアーは小林亮(soleil de lest)の総合優勝が確定。小林はクリテリウムランキングでも1位となり、スプリントリーダージャージを獲得した。U19リーダーは岡崎一輝(Yamanakako Cycling Team)、ヒルクライムランキング1位のクライムリーダーは栗山和之(soleil de lest)。そして、チーム総合優勝はVC VELOCE。昨年に続いての二連覇を飾り、選手と共に山下マネージャーも表彰台に上がった。
結果 E1クラスタ 72km
1位 高岡亮寛(Roppongi Express) 1時間42分40秒
2位 島野翔汰(YURIFitCyclingTEAM) +2秒
3位 川勝敦嗣(MiNERVA-asahi) +6秒
4位 田中亮祐(VC福岡エリート) +58秒
5位 石橋利晃(湾岸サイクリング・ユナイテッド) +59秒
6位 西村行生(慶應義塾大学) +59秒
2022年シーズン<個人総合優勝>
Jエリートツアーリーダー 小林亮(soleil de lest)
U19リーダー 岡崎一輝(Yamanakako Cycling Team)
スプリントリーダー 小林亮(soleil de lest)
クライムリーダー 栗山和之(soleil de lest)
2022年シーズン<チーム総合優勝>
VC VELOCE
■弱虫ペダルPresents Jユースツアー
2022年最終戦となったJユースツアー。Y1クラスタのレースは10周48kmで行われた。序盤からユースリーダージャージを着る中尾涼介(VC AVANZARE)と、U17の全日本チャンピオン辻洸之介(千葉県立銚子商業高等学校)、さらには前日のタイムトライアルで優勝した望月蓮(山梨県立吉田高校)らがレースを動かす。
勝負は7名に絞られた集団でのスプリントとなり、中尾が2位以下を大きく引き離してフィニッシュ。最終戦優勝で総合優勝を確定させた。
結果 Y1クラスタ(48km)
1位 中尾涼介(VC AVANZARE) 1時間10分15秒
2位 辻 洸之介(千葉県立銚子商業高等学校) +1秒
3位 望月 蓮(山梨県立吉田高校) +1秒
4位 三浦一真(湘南工科大学附属高等学校) +2秒
5位 平山雷斗(中部大学第一高等学校) +2秒
6位 安川尚吾(ORCA CYCLING TEAM) +6秒
2022年シーズン<個人総合優勝>
弱虫ペダルPresents Jユースツアー Y1リーダー 中尾涼介(VC AVANZARE)
文/写真 JBCF 一般社団法人全日本実業団競技連盟