2025年Jプロツアー第7戦
JBCF第22回石川ロードレース 第14回ジュニアチャンピオンシップ
日付 2025年6月8日
開催地・コース 福島県石川町・浅川町周回コース(1周13.6km)
距離:136km(JPT)、68km(F)、95.2km(E1/E2)、81.6km(U19)

■Jプロツアー(JPT)
Jプロツアー第7戦は、2023年以来の開催となる石川ロードレース。従来は7月半ばに開催されてきたが、今回はおよそ1ヶ月早めて6月上旬の開催に変更された。
コースは福島県の石川町と浅川町にまたがる1周13.6km。アップダウンが繰り返されて平坦区間がほとんど無いJプロツアー有数のハードコースとして知られる。真夏の暑さと相まって完走率の低いサバイバルレースになることが多かったが、開催時季の変更によりレース展開に変化があるのか注目された。
10周136kmのレースが動いたのは3周目。石原悠希(シマノレーシング)、林原聖真(群馬グリフィンレーシングチーム)、安原大貴(マトリックスパワータグ)、永井健太(ヴィクトワール広島)、谷順成(宇都宮ブリッツェン)ら5名が先行。主要チームがメンバーを送り込んだこともあり、後続のメイン集団との差はレース中盤までに1分40秒前後まで広がる。

6周目に入るとメイン集団がペースアップして差を一気に縮め、7周目に入った直後に先行していた5名を吸収する。残り3周となる8周目後半、金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)と森田叶夢(京都産業大学)の2名が新たに先行し、20名ほどまで絞られた集団に30秒差をつける。9周目には風間翔眞(シマノレーシング)が単独追走を試みるが、先行する2名に追いつけない。



最終周回目前、森田が遅れると金子が単独先行を開始。後続と30秒前後の差を維持して最後の1周を逃げ切った金子が、今シーズン初勝利を挙げた。金子と共に逃げきれなかったものの、森田には敢闘賞が贈られた。
出走114名中、完走は30名。夏の暑さが無くても完走率3割を切るサバイバルレースとなった。


結果 JPT 136.0km
1位 金子 宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)3時間19分2秒
2位 阿見寺 俊哉(アヴニールサイクリング山梨) +16秒
3位 岡 篤志(宇都宮ブリッツェン) +17秒
4位 山田 拓海(シマノレーシング) +18秒
5位 孫崎 大樹(ヴィクトワール広島) +18秒
6位 フランシスコ・マンセボ (マトリックスパワータグ) +19秒
敢闘賞 森田叶夢(京都産業大学)
Jプロツアーリーダー エリオット・シュルツ(ヴィクトワール広島)
U23リーダー 渡辺一気(京都産業大学)




■Jフェミニンツアー(JFT)
5周68kmで行われた女子のJフェミニンツアーは、周回が進むにつれ集団の人数が絞られ、後半までに6名が残る。


4周目、4名となった先頭集団から、フェミニンリーダージャージを着る阿部花梨(イナーメ信濃山形-F)と、山下歩希(弱虫ペダル サイクリングチーム)の2名が先行して最終周回に入る。

最後は阿部と山下でのスプリント勝負となり、阿部が先着して今シーズン8勝目を挙げた。


結果 JFT 68km
1位 阿部 花梨(イナーメ信濃山形-F) 2時間5分59秒
2位 山下 歩希(弱虫ペダル サイクリングチーム) +0秒
3位 武田 和佳奈(Promotion x Athletes CYCLING) +3分14秒
Jフェミニンツアーリーダー 阿部 花梨(イナーメ信濃山形-F)


■Jエリートツアー(JET)
E1とE2カテゴリーの合同レースは7周95.2kmで行われた。1周目から横塚浩平(VC FUKUOKA)が単独先行し、3周目に石井克(MOAT RACING LAB)が合流して2名で先行を続ける。


4周目終盤に集団が吸収すると、その後は飛び出す動きが出ないまま最終周回へ。

最後は30名ほどまで絞られた集団でのスプリント勝負となり、大前翔(Roppongi Express)が優勝した。



同日に香川県綾川町で開催されていた「綾川町ロードレース」の結果とあわせ、大前がJエリートツアーランキング首位となり、エリートリーダージャージを獲得した。
結果 E1/E2 95.2km
1位 大前 翔(Roppongi Express) 2時間26分25秒
2位 長島 慧明(AX Cycling team) +0秒
3位 奥田 和人(VC FUKUOKA) +2秒
4位 森 凰翔(LEVANTE HOPE) +2秒
5位 岡 奏誠(イナーメ信濃山形-EFT) +2秒
6位 宇佐美 颯基(MOAT RACING LAB) +2秒
Jエリートツアーリーダー 大前 翔(Roppongi Express)


■U19 ジュニアチャンピオンシップ
6周81.6kmで行われたU19ジュニアチャンピオンシップのレースは、序盤からアタックと吸収を繰り返しながら周回を重ね、集団の人数が絞られていく展開。


後半に入ると、新藤大翔(EQADS)と関口煌大(群馬県立渋川高等学校自転車競技)の2名が先行し、後続の集団に30秒前後の差をつけて最終周回に入る。

残り4kmからの登り区間で関口がアタックするも決定打とならず、残り200mのスプリント勝負で新藤が先着してジュニアチャンピオンシップを制した。



U19 結果 81.6km
1位 新藤 大翔(EQADS) 2時間7分39秒
2位 関口 煌大(群馬県立渋川高等学校自転車競技) +0秒
3位 山田 駿太郎(弱虫ペダル サイクリングチーム) +26秒
4位 川野 鷹(保土ケ谷高等学校自転車競技部) +30秒
5位 住田 悠人(AVENTURA VICTORIA RACING) +33秒
6位 沢野 司(EQADS) +34秒
U19リーダー 住田 悠人(AVENTURA VICTORIA RACING)


文/写真 JBCF 一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟